後藤真希、万田久子、高岡早紀、星野真里というキャストのレズ殺人を扱った清張原作のドラマでした。
はじめの30分ほどはテンポのいい昨今のよくできすぎた2時間ドラマに飽きているせいもあって、ふむふむ、先はどうなるのかと
気になったのですが、1時間を経過すると先はもうみえみえで、あとはキャストの魅力次第ということになるのですが、ここはもう
悲惨そのものでした。
レズ殺人というのは今風で絵的にきれいなのでドラマにしたのだと思われますが、これ、ほんとに清張なの?と疑いたくなるほどの
お粗末さです。
唯一ある掃除機と爪のトリックについても、いくら犯人が丹念に被害者の爪を切っても、絞殺された被害者が爪の中に残す加害者の
血や組織を葬ることはできません。
まず、加害者の皮膚を掻きむしっているとしたら、血や組織は爪以外の手全体に微細ながら残るはずですし、これはすぐ発覚します。
また現代の法医学では被害者の爪が生前切られたのか、死後なのかもわかるはずだからです。
CSIを見れば一目瞭然ではありませんか―。
ただし清張の名誉のためにいっておくと、彼がこれを書いた当時はわからなかったと思います。
それから昔の名作でもキャスト次第ではなかなかで、何日か前に見た「鬼平犯科帖」の鬼平の中村吉右衛門、小心な元盗人の小林稔侍、
夜鷹の若村麻由美はオーソドックスにして退屈な筋立てを名品に代えていたことを付け加えておきます。
