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 和田のひとりごと 

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「女王の教室」 2005/07/24

 前に30分ほどみて「これは―…」と思って気にかかっていた『女王の教室』を、評判、視聴率ともにいいとわかって見ました。
やはり、とてもいいです。

 面白いという軽い意味合いではなく、仕組まれた感動路線でもなく、定番のご都合主義的な二時間ドラマ的要素も皆無で、「これぞ、連ドラの王道!!」と久々にテレビドラマで大感動いたしました。
金八に覚えていた物足りなさ、非現実感がここでは払拭されています。かの『真珠夫人』以来のものです。

 これは小学校が舞台です。「みんな平等」が不文律になっている公立小学校に、自身のスパルタ教育理念を貫く女教師が赴任してきて、これでもか、これでもかというほど、厳しく 担任の子どもたちをしつけるのです。
「これだ、これだった」とわたしが思ったのは、わたしの小学校時代には、こういう人が教師だったせいでしょう。
魔力にも似たカリスマと紙一重のリーダーシップ!「子どもとお友達」というような、今は普通に圧倒的にいる先生たちは、当時「あの人はダメ教師」というレッテルを貼られていました。 現に子どもたちからの人望もなかったように思います。
ところが今は「あの人はダメ」ばかりが教師にうようよいて、学級崩壊は幼稚園にまでも進行しています。ですからこれは極まってやっと出てきた傑作なのだと思います。
イギリスBBCドラマの『第一容疑者』のヒロイン役の女優が、アメリカ映画で演じている『鬼女教師〜』というのがありますから、それにヒントを得ているのだとは思いますが―…。
この舞台は高校なので、もっと壮絶かもと急にみてみたくなりました。もちろんホラーのジャンルでしたよ、たしか―…。

 スタイル抜群の天海祐希が黒い神父のような服を魔女のように着ているのもきまっています。抑揚がない語り口もなかなか…よい役柄を当てたものですね。
今度はこれで研修医いびりあたりをやってもらうといいかもしれません。

 それから今回ふるわないようですが、『女系家族』の米倉涼子にも実は期待しているのです。
ただこれは耐える女が最後の最後にやっと勝つという結末なので、テレビでの場合損です。
ともあれ米倉の魔女変身に期待したいものです。

  

「姑獲鳥の夏」 2005/07/23

 京極夏彦の出世作の映画化をみました。一言でいうと原作に忠実で、京極さんの世界がひしと伝わるものになっていると思いました。
終戦後しばらくの東京の様子もなかなか叙情的でした。ふと角田次郎さんっぽいなとも感じました。

ただ映像的に面白いかといわれると、そうでもなくて、単調、京極堂のおしゃべりも退屈です。京極堂、関口、阿部寛演じる透視能力のある探偵 榎木津の キャラも今いち際立っていません。今さら原田知世でもない気もしました。
それとこれはもっと早く映画にすべきものですね。
今ここで多重人格による殺人といわれても…― むずかしい時代です。

  

「コールドケース」 2005/07/07

 『コールドケース』はヒットメーカー、ジュリー・ブラックマイヤーの最新ドラマでハリウッド版『おみやさん』(TV朝日系列のドラマ)です。 アメリカでは時効がないので、いつでも再捜査が再開されて、犯人が裁かれる、という現実を踏まえてつくられています。

 今回はその第一回目でしたが、まさに渡瀬恒彦の『おみやさん』のノリでまったりと進み、『CSI』シリーズを手がけたブラックマイヤーのプロデュースとは思いがたい、 日本のドラマ感覚に近い仕上がりになっています。同僚や上司の描き方も人情路線で、硬質なアメリカ感覚とはほど遠いのです。
思うにこれはブラックマイヤーの日本サービスですね。あるいは全米ヒットの『CSI』シリーズが日本で受けないことに、業を煮やしての苦肉の策かもしれません。
だとすると、日本のテレビ各局はこの先、はっきりとハリウッド製のドラマをライバル視しなければならなくなりますね。大変な時代になったものです。

 主役のリリーは高島礼子を想わせるスレンダーで端正な容貌の美女です。真犯人の富豪の弁護士と渡り合うシーンはなかなか格好よかったですよ。
あと、時効がないので、犯人や容疑者や関係者の今昔が、ビジュアルに特殊メイクで撮しわけられているのが見ものでした。
これはまさにハリウッド的ですね。

  

銭形平次 2005/07/05

 村上弘明の「銭形平次」(TV朝日系列のドラマ)をみました。リメイク版の2です。
元祖は大川橋蔵で、長きに渡り、次に風間杜夫だったのですが、これは続きませんでしたね。
村上弘明は『仮面ライダー』の頃、とてもすてきでした。あこがれていたほどです。 けれども、大人向きのドラマに出るようになり、年をとってからは?でした。 特に二時間の『白い巨塔』はがっくりでした。
思うにこの人は影のある悪いインテリは無理なのですね、いい人が向いているのです。 といって『八丁堀の七人』(同じくTV朝日系列)の青山様がはまっているのですから、おめでたい、いい人が適役というわけではなく、洒脱な役柄もいいのだと思います。

その意味では、村上平次、背が大きすぎる、足が短いなどと、難点はありますが、風間杜夫よりはよほど適役です。顔も大川橋蔵に似せていて、まんざら似ていなくもありません。
すっきりと洒脱な正義の味方―…ファンになるほどではありませんが、いい感じでした。
それからお静役の東ちづるですが、この人もメイクを、大川平次の女房、八千草薫のお静に似せていました。
そこで一句
・役者さえ似せるリメイクああ無念
少しは新しい時代劇もあってほしいと思っているのです…。

  

黒革の手帳 スペシャル 2005/07/02

 米倉涼子の『黒革の〜』(TV朝日系列)が連ドラで評判でしたが、この時は見ず、スペシャルのための総集編を見て、面白いと思い、とうとう二時間ドラマのスペシャルを見てしまいました。

実をいうと、わたし、米倉涼子苦手だったんです。
武蔵も、魔女も、整形美人も、この人は大根役者だという意外の感想なくて、ちらりと見て終わりでした。まだ性格よさそうな藤原紀香の方がいいのかな、なんて思ったりして―…。
趣味じゃないので、この人、スタイルいいけど、美人なのだろうかと真剣に思ったほどです。ひがみではありませんよ、念のため…。 その証拠に、『黒革〜』を見て、彼女の美貌に感動しました。これは素晴らしい美女です。
でもどうして、『黒革〜』では、美女に見えたのか?

理由は
・米倉涼子は豪華な着物、アップスタイルやカールの利いた水っぽいヘア、厚化粧、いつもパーティといった雰囲気のドレスやスーツしか似合わない。しかしこれが誰よりもよく似合う人なのでした!
・それからクラブや高級車、マンション、ホテルなどなどもとてもよく似合う
・金持ちの助平男たちも彼女のいいディティールに
・性格のほどはわかりませんが、菊川怜と同じくらい、人の感情には鈍感という感じではあります。自分が疲れず、人を疲れさせる人。
・とはいえ、過去の清張のこの名作を誰が演じたのかと、思い出してみて、大谷直子?―ちがいますか?―まあ、少なくとも、陰影のある演技派美女なんですね。
 演技派である分、シャンデリアのような美女ではあり得ません。それゆえ、いわくいいがたい哀しみが漂っていたわけで…。 けれども、米倉涼子のヒロイン元子には、まるで、哀しみありません。とってつけたような過去、母親が男にすがって生きていくタイプで暴力を受けているのを見ていた、程度のものです。 トラウマほどの深刻さもなしです。
ということは、どういうことかというと、現代の元子はこれでないと共感できにくくなっているということなのです。女ゆえの哀しみよ、さようなら…。

 そのうち、ハリウッドでシャーリーズ・セロン―アカデミー賞のために10キロ太った美人女優、受賞作『モンスター』の後は鳴かず飛ばずですが―あたりが、主演でハリウッドリメイクされるかも〜… などと思ったりしました。
女の哀しみは郷愁の中にしかもうなくなったのです!!
といいつつも、これを嘆くのは世の男たちで、女たちは、これを書いているわたしも含めて、哀しくないデコレーションケーキのような元子になりたいと、やっぱり思うのですよ……。