これはテレビ東京系でオンエアされていた、リチャード・ギア主演のライトなホラー映画です。
一言でいってしまうと、モースマン―蛾男をみたり、話をした者は必ず死ぬ、というお話。
リチャード・ギアはモースマンを見て脳腫瘍に罹り死んだ妻の思い出を抱きしめる、ワシントンポストの記者という設定です。
ホラーなのでついつい最後まで見てしまいましたが、「これは何なの?」といいたくなるような、思わせぶりたっぷりのくせに、何の面白みも意外性もない筋立てでした。
中途半端に出てくるモースマンも話をしたりして、滑稽なだけ。全編通じて怖さはゼロで、あるのは退屈ばかりです。
橋が落ちて渋滞していた車が次々河に落ちていくシーンのみ鮮烈に感じられましたが―…。
とはいえ、ほどなく納得しました。
これはリチャード・ギアを引き立てるためのホラー装置なのです。あの『ドクターなんとかと13人の美女』と同じなのです。
そして古代ものや東洋思想が好きなリチャード・ギアの趣味で、雰囲気ホラーの小道具としてモースマンが配されているのです。
亡き妻への思い出に生きるという、純情中年記者の設定は、おそらくギア様ファンへのサービスメッセージなのでしょう。
ファンクラブに捧げる映画なのでした。
