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 和田のひとりごと 

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大晦日『大奥』特番 2003/12/31

大奥のスペシャルを家茂登場のあたりから見ました。

最後の管野美穂の活躍はみそびれていたので得をしました。
スペシャルの切り口はやはり瞬間視聴率なのでしょうか。

昨日トム・クルーズの『マイノリテイ・リポート』という近未来ものと、ERのキャサリンが主演している『ゴーストシップ』、というビデオを見たのですが、面白くなく希薄な印象だったので(それでも途中でやめたほど退屈ではありませんでしたが)BBCの『シャーロック・ホームズ』シリーズをビデオで見ることにしました。

お正月はこの手の古典が何よりで、昨年はミス・マープルでその前はコロンボなどでした。
その前はジョージ・ベーカーのウェクスフォード、さらに前はポアロだったかも。

最近世の中がリメイクづいていて、古典信奉が進んでいますが、こうした現象に影響されたわけではありません。
年末年始には時代劇を含む古典が似合います。

それから古典物といえばルパンものも沢山でているのですね。
借りる気がしなかったのは、あまりルパンには古典的な印象を受けないせいでしょう。

ルパンをディカプリオなどが演じればいいのに―絶対似合ってる!―

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』以来わたしはディカプリオのファンです。
それから今無性に見たいのは、かつてのロシア映画で『戦争と平和』、『罪と罰』、『チャイコフスキー』などです。
ああ、それからロシア版『ハムレット』や白黒の『アンタッチャブル』も……。

これらは全てわたしが十歳頃から十七、八までの映像なのです。
でもこういうのまではさすがにビデオ屋さんに置いてないのですよ、残念。
だからこそ一層、インノケンティ・スモクトノフスキー(ロシア映画の『ハムレット』、『罪と罰』の検事ポルフィーリ、『チャイコフスキー』のチャイコフスキーを演じた名優)、やロバート・スタック(『アンタッチャブル』のエリオット・ネス役)にもう一度会いたい!

  

24 2003/12/28

キーファー・サザーランドの『24』を全部見ました。

これは実は全部見る、ということが大変重要です。
どれぐらいの労力かというと、文字通り24時間ですが、ビデオは8時間ごとにしか出ないので、三回に分けて見ることになり、特徴としてそのたびに緊迫した話に没入するのに苦労します。

つまりほんとうは24時間、ぶっとおして見た方がいいということなのです。
とにかくこれがベスト。
お正月が寝正月の方にはお勧めです。 テレビにはこういう方法もあったのかと気がつかされる逸品でした。

それと気がついたのはアメリカ大統領の権限の大きさ。
どうやら妻との不仲程度は、予備選で圧倒的勝利をおさめるといいみたいなのですよ。
「へえー」でした。
だってアメリカってやたらと夫婦同伴とか、家族を大事にしろとか、いろいろうるさいみたいじゃないですか。

しかしそれにも増して大統領は絶対なのでした。
家族を守りきる熱血漢のテロ対策本部長、キーファー・サザーランドの活躍とは関係なく、アメリカの大統領はKINGだったのだとわかる話でありました。    

  

ラストサムライ 2003/12/18

アカデミー賞候補といわれているラスト サムライを見ました。
以下のような印象です。
・ダンス・ウィズ・ウルブズ―若きケビン・コスナーがオスカーを手にした作品―にそっくり。
ネイティブ・アメリカンの生きざまの代わりに武士道を持ってきたといえます。
少しお手軽すぎる気はしますが、この手の時代劇エンターテイメントの一つのパターンで仕方ないのかもしれません。

・オスカー助演の噂がある渡辺謙ですが、これは西郷隆盛がモデルと思われます。
西南の役と隠れ里に潜む忍者の隠れ部隊が合体したような話です。
ちなみに仇役の政府高官は黒田清輝がモデルでしょうか。やさ男の明治天皇も出てきて英語をしゃべったりします。

渡辺謙が演じているのは武田信玄みたいな僧侶にして武将、そして政府高官である勝元という役所なのですが、今一つぴんと来ません。
まあ、彼の話す武士道が日本人にはかるーいのりと感じられるせいだと思います。

・吉野の山という設定なのにヤシの木が茂っていたりします。 桜も日本のソメイヨシノではなく…。
とにかく植物がめちゃくちゃでこれは仕方ないのでしょうが、そのせいで勝元もちゃらく感じられるのです。
画面の感じなど精一杯黒沢を意識しているのに残念。
勝元の武士道と仏教の関わりも不明です。ファッションに仏教を出すのはいかがなものかと思われます。
また天皇の近くに、ハーレムのようにおすべらかしの美女たちがはべっているのも、ロココ的ではありましたが、現実離れしていました。

ほんとうにアメリカ人は日本を知らないのですね。

とはいえやはりトム・クルーズはそこそこ魅力的です。演技も上手いし。
若かったらオスカーがもらえるかもしれませんが、今の年ではいささか役所に新鮮味がないです。

  

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 2003/12/08

実話にもとづくデイカプリオの最新ビデオが出ていたので借りました。

ディカプリオに関心があったわけではなく、これが実話の犯罪者サクセスストーリーにもとづくものでフジTVのアンビリバボーで紹介されていたものだったからです。

というわけであまり期待していなかったのですが、実話とはまた一味ちがったよさがありました。
ディカプリオの良さ、魅力といっていいでしょう。
ああ、この人は天才子役といわれただけあってたいそう演技派だったのだと、納得させられました。
特につかまってからの囚人の時の尾花打ち枯らした様子の演技がいいです。
性格俳優の要素が入っている役がいいです。

その意味では『仮面の男』の善王と悪王の演じ分けもよかったです、そういえば。
思うに『タイタニック』で彼にふられた役が異質なのだと思います。
あれでメジャーになったのは単なる奇跡みたいな偶然にちがいありません。

『タイタニック』の監督といえばジェームズ・キャメロンで『ダークエンジェル』の人なんですね。
キャメロンにはディカプリオの真髄である陰影深き人格への興味はなくて、タイタニック時代の悲恋に似合いそうな、ぱっと見のいい青年、という程度ののりでディカブリオをチョイスしたんでしょうね、たぶん。

それがばか当たりしたのは、キャメロンのスノビズムの枠の中で、ディカプリオの陰影美が妖気を放ったからのほかなりません。
あるでしょ、おっかなびっくりいろいろ混ぜていたら、すごい化学変化が起きちゃうみたい偶然。
あるいはミルクの腐敗からチーズができちゃったみたいな奇跡。

でもまあ、こういうことは一度起きると二度、三度は続かないもの。
以後わたしはディカプリオの犯罪者ものに期待することにしました。
ディカプリオは第二のアンソニー・ホプキンス、あるいは新しいハンニバル・レクター博士を演じることができる稀有な美男俳優です。

ディカプリオの才能に乾杯!

  

007―ダイ・アナザー・デイ― 2003/11/09

007の最新作がビデオになっていたので観ました。

ふーん、すごいアクションシーンだけど笑えるなと思って観ていて、このジェームズ・ボンドはスーパー・マンなのだ、クラーク・ケントなのだと気がついてなるほど、納得しました。

最後の最後までゾンビのように悪役まで死なない。
基本的に古いセンスと感じたのは、悪魔的なキャラの敵と何人かの美女、あってもなくてもいい筋が一応あって、水戸黄門しているせいで、何もわからぬまま時間が流れるマトリックスのアクション美を知っているせいかもしれません。

今回の舞台は北朝鮮です。
金正日と思われる将軍と,その息子ディズニーランドの正男でしょうか?の親子の確執。
正男のクーデターによる南への進撃計画。
リーサルウェポンで熱を利用した準核兵器などの利用を阻止するために、007が活躍します。

それで北は烈火のごとくこの作品に腹を立てたそうです。
といってもあくまでフィクションのルールにのっとっているので、実在している人たちからクレームは出せない設定になってはいるんです。
まあ、そういうを理解してくれる北ではありますまいし、わからなくていい、こちらは一部モデルのある映画作りのルールに従っているのだから、怒るのなら勝手に怒れとばかりに作った作品のような気もします。

政治の表舞台では決していえないことをこの映画でいった、これは世界のほとんどの国の庶民感情にちがいありません。

それから映画では俳優がやるので、金正日も正男も悪役ながらいい男でした。
この点は実在の彼らは喜んでいいのではないでしょうか。
それと荒唐無稽な007らしく、死んだと見せかけた正男は遺伝子操作の最新治療で、何と西洋人に全身整形してしまうんですね。
しかも炭坑夫上がりのダイヤ王で、サーの称号を持つフェンシングの達人。
ボンドを張り合うほど格好いいのです。

これなど正男への最大級の賛辞のはずです。
それと息子の行動は国を滅ぼすと察知した将軍は、最後に息子を手にかけようとして逆に殺されます。
このシーンの将軍、金正日もなかなか渋いのです。

そんなわけでこれはビジュアル的にとても面白かったですよ。
ボンドよりも美女よりも北朝鮮。
東洋人が西洋人になる話もあって、西洋と東洋の距離も以前よりずっと近いものになったと実感しました。

これは扱ったテーマのおかげで007シリーズの記念碑となる作品だと思います。

  

IDENTITY 2003/10/26

トマス・ハリスが創造し、アンソニー・ホプキンスが見事に一体化した、ハンニバルレクター博士。
この超人気シリーズが「レッド・ドラゴン」をもってひとまず完結した。

実はこれ原作は、「レッド・ドラゴン」(81年)「羊たちの沈黙」(88年)「ハンニバル」(99年)の順で発表されている。
映画化の順は「羊たちの沈黙」、「ハンニバル」、「レッド・ドラゴン」。
これはどういうことかというと、二作目まではジュディ・フォスターに象徴される、女性捜査官の存在と活躍に、興業成績を期待していたためと思われる。
その意味では所帯持ちのFBI捜査官しか出てこない、「レッド・ドラゴン」は、いかに美男のエドワード・ノートンを配しても、地味な映像になりがちだが、さすがにここまで来ると、サイコパスの大輪の花、アンソニー・ホプキンスのレクターさえいれば、もう誰もいらない世界となっている。

そんなわけで「レッド・ドラゴン」を誰よりも楽しんだ私ではあったが、一つ大きな心配はこの先、サイコミステリーは映像面も含めて、どう進化していくのだろうということであった。
サイコミステリーが一躍世に認知されたのは、ヒチコック監督、アンソニー・パーキンス主演の「サイコ」(60年)で、次なるメガヒットの「羊たちの沈黙」まで、四十年近くの歳月が流れている。

ところで「サイコ」の主人公ノーマン・ベイツと、「羊たちの沈黙」のレクター博士のモデルは同一人物なのである。
アメリカ中西部に住む農夫で、二人の女性を殺して食べ、墓から十五人の遺体を掘り起こして洋服などを作っていたという、プレインフィールドの屠殺人、エド・ゲインなのだ。
ゲインの犯行には、潔癖で狂信的だった故母親へのマザー・コンプレックスと、当時のアメリカ社会に蔓延していた、ホラー漫画や暴力についての本が影響しているといわれている。

つまり現実の犯罪者をモデルにした、「サイコ」、「羊たちの沈黙」の大ヒットは、サイコミステリーが、人間の暗部を照射し、歳月とは無関係に、普遍の人間性に肉薄し得ることの証明でもあるのだ。

中でもハリスの「レッド・ドラゴン」では、快楽殺人者は身内による幼児期の虐待から生まれる、という図式が明確に打ち立てられている。
これぞサイコミステリーのゆるぎない根幹である。濃密なメッセージでもある。
ここを語ることなくして、サイコミステリーは語れない。またサイコミステリーの存在理由もあり得ない。

そして奇跡的にも、ミステリーとして抱腹であるがゆえに、サイコミステリーの根幹を最も強烈にメッセージし得た、「IDENTITY」が誕生した。

実をいうと、試写を見せていただく少し前、世界的ベストセラーのノンフィクション「ITと呼ばれた子」を読んだ私は、正直多少ブルーな気持ちに陥っていた。
「ITと呼ばれた子」の作者が幼児期の壮絶な虐待を克服できた、社会の成功者であったからである。

けれどもこんな例は万に一なのである。

にもかかわらず、読者、視聴者の共感度という秤にかけられると、ノンフィクションであり、虐待の克服者の話の方に軍配が上がる。
おそらく、サイコミステリーならではの、残虐な殺戮シーンや猟奇的な犯人の言動が、多くの良識ある人たちを戸惑わせ、なぜこんなモンスターが誕生してしまうのだろうかという、素朴な疑問が発生する前に投げ出してしまうものと思われる。

ここを何とかしないと、サイコミステリーの未来は暗い―。
サイコミステリー作家である私は、かなり真剣に悩んでいたのであった。
そんな私の不安を一掃してくれたのが「IDENTITY」の方法であった。

この映画の主題は連続殺人を犯す多重人格者である。
多重人格と犯罪との関係は、ダニエル・キイスの「24のビリー・ミリガン」が知られているが、これは精神科医の著作で、あくまで多重人格を外側から観察したものでしかない。
ジェイムズ・パタースンの「多重人格者」は小説だが、そのつくりはFBIの美女捜査官の捕物帖『ジキルとハイド』版といった、平板さである。
何より多重人格者が犯人である場合、はじめからそれが受け取り手にわかってしまっていると、よほど他の要素の共感領域が広くない限り、とてもとてもつまらない。

ところが「IDENTITY」は違うのである。

スタートは連続殺人者の死刑が明日に控えた雨の深夜。 弁護側の精神科医がカルテを読み直し、録音テープを聞くシーンからはじまる。
連続殺人者が多重人格であることを証明して、死刑を撤回させようという嘆願書が認められ、検事などの関係者が召集されようとしている。
ここでわざと精神科医に多重人格を専門用語で呟かせている。
終わりまでずっと暗い画面なのでスローだと錯覚させられるが、とにかく早いテンポで進む。
それで私はこの専門用語を聞き漏らしてしまい、後であっと思い悔しかった。
これがまず第一のトリック。

次なるトリックは物語そのもの。
どしゃぶりの雨の中、洪水で車が走れなくなり、難儀した何人かの男女や子どもがモーテルに集う。
そしてそこで次々に人が殺されていく。

ネオン鮮やかなモーテルと怪しげな若いオーナーの設定に、思わず私は「サイコ」再来かなと思い、さらに殺人がはじまると、これはアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」のサイコ版であろうかと頭をひねった。
しかしそのどれも当たっていないのである。
ハイテンポ、ハイテンションで進む殺人劇の生々しさに、圧倒されてしまうこと自体、すでに深い罠に落ちているのだから、もうどうしようもない。

最後にこれらはすべて、多重人格の連続殺人者の内側を描いた妄想だとわかるのだが、それでもまださらなるトリックが用意されているのだから驚く。

「IDENTITY」によって、サイコミステリーはやっと新世紀に入ったのである。

  

『ブラックジャックによろしく』6巻 2003/10/08

コミック本の、新刊で出た「ブラックジャックによろしく6」を読みました。

これは癌治療篇の2に当たります。主人公の英二郎が癌患者と向かい合う話ですが、告知と抗ガン剤の副作用うんぬんの問題がクローズアップされています。

これで知った話ですが、例えば日本で未認可の抗ガン剤は決して使えないというわけではないのですね。輸入して使うことができる。

でも全額患者負担なのです。

加えてこの場合、医科治療では歯科治療のように保険適用と個人負担の両方が認められる、混合負担といった制度が法律的に認められていないため、抗ガン剤の費用にみならず、検査を含む全治療にかかる診療費を全額負担しなければならないとのことなのです。
ちなみにコミックに出てきた膵臓癌患者は一ヶ月234万円ということでありました。

やはり癌保険に入っておいた方が・・・などとわりに本気で考えたりしました。
とはいえここまでお金を使うのは若い人の場合で不憫に思う親心でしょうね。わたしがもしそうなったら安楽死の方を積極的に考えそうです。抗ガン剤人によってすごく副作用があるようですし。しかも副作用があったからって効き目とは関係ないみたいですから・・・。

でも安楽に死ぬのにも、結構お金はかかるのでしょうか。

 最後にこの秋から「白い巨塔」が唐沢寿明、江口洋介で放映されますね。
めざとくもあざといフジTVのこと、たしか「白い巨塔」の主人公財前五郎は胃癌手術のブロパーでしたから、絶対この手の今日的なネタが使われるはずで、どう料理されて出てくるのか、楽しみなところではあります。