『タイタニック』で一世を風靡した金髪の貴公子です。
とはいえわたしが彼の映画を見たのはただの一度。
『仮面の男』―フランスの王様と三銃士のお話です―でありました。
ディカプリオは双子の王、人格高潔で不遇にも仮面を被されて幽閉される王と、とんでもなく放埒な暴君、正と邪を演じます。
映画としてはダルタニヤンなどの「三銃士がよかった」というもっぱらの噂でしたが、わたしは悪の王のディカプリオが卓越していたと思います。
こういう点はブラピとは対極です。
ブラピの唯一の弱点は本質的に清々しくて自然にストイック、悪役できないとこですからね…。
話はディカプリオに戻しますが、この人はセクシーだとよくいわれるけれども、傲慢な支配欲を伴う狂気の酒池肉林をぷんぷんと感じさせ、その徹底した人非人ぶりが大変よいと思うのです―酒を飲みながら、笑って女を惨殺させてもなおその横顔は純粋に美しい、みとれる、その非道ぶりさえ許してしまいそうな―。
日本の時代劇でいえば織田信長ですな。
ただ信長って人物図で見る限り痩型、狂気の質がそう肉感的でない。
片やディカプリオって、欲望に忠実なタイプだから太りやすい体質でしょう、ダイエットしていない時の彼は白馬の騎士にはほど遠くまさに、美が醜悪に転じて強欲な極悪人そのもの。
わがままで美しい人が醜くなるってかなり迫力のあることなんです。
想像するに、この人はひたすら自己中心的でどうしようもないキャラなのではないでしょうか。
酷薄な悪役というのはなかなか主役を取らないものなのですが、この人ならいける。
『タイタニック』で『二都物語』のシドニー・カートンばりの献身愛を演じたのは仮の姿と思いたい。
どーせ、受けねらいなんですから。
…いるでしょ。太くてぞっとするような極彩色をした南米あたりの毛虫。
そんなすごい役と演技の開花を待ちたいものです。
天使の顔をした悪魔とか…ほんとは悪魔って天上を追われた天使だって説がありますから、ぴったりじゃあないかしら。
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次回はレオナルド・ディカプリオについて書きます。
